人は皆、聴くだけで想い出の風景やその季節、忘れることのできない人やその時に感じたニオイまで、様々な記憶が蘇る楽曲というのが1曲くらいはあるのではないでしょうか。私にとっての First Circle という曲もそういった存在です。
Pat Metheny は たぶん、自分が本当にやりたい音楽だけを作って商業的にも成功している数少ないジャズミュージシャンの頂点でしょう。彼が大きな成功を収めたのは、David Geffen のレーベルに移籍してからとなりますが、ECM での最後の録音となる本作が私は最高傑作の本命,移籍後の「Still Life (Talking)」は作品としては別格というか、もはや奇跡です(いずれPick Up予定)。
どうしてこんな純粋に心に響く曲が創造できるのだろう、という言葉ですべてを言い表せますね。ECM レーベルの個性である透明感のあるナチュラルな空気感、彼の楽曲に共通する牧歌的な詩情あり、2.や表題曲に感じられる独特の躍動感は Pat Metheny たるゆえんなのです。聴くたびに心に染み入ってくるのが分かります。
このブログのプロフィールにも書いたように、New Yorkで彼と二人で撮らせてもらった写真は私の宝物です。
1.FORWARD MARCH (Pat Metheny) 2:47
2.YOLANDA, YOU LEARN (Pat Metheny/Lyle Mays) 4:43
3.THE FIRST CIRCLE (Pat Metheny/Lyle Mays) 9:10
4.IF I COULD (Pat Metheny) 6:54
5.TELL IT ALL (Pat Metheny/Lyle Mays) 7:55
6.END OF THE GAME (Pat Metheny/Lyle Mays) 7:57
7.MAS ALLA (BEYOND) (Pat Metheny, lyrics by Pedro Aznar) 5:37
8.PRAISE (Pat Metheny/Lyle Mays) 4:19.
Arrangements by Pat Metheny and Lyle Mays
PEDRO AZNAR — voice, percussion, bells, glockenspiel, acoustic guitar (nylon), whistle, acoustic 12-string guitar
LYLE MAYS — piano, synthesizers, trumpet, Oberheim, agogo bells, organ
PAT METHENY — guitar, Synclavier guitar, sitar, slide guitars, acoustic guitar (steel string), guitar synthesizer, acoustic 12-string guitar
STEVE RODBY — bass guitar, acoustic bass, bass drum
PAUL WERTICO — drums, field drum, cymbal
SHM-CD
Cat’s-pawさん、初めまして。
miruraさんのところ経由「猫学習」させていただいておりました。
と、いうのもひょんなことから2匹の猫たちの面倒をみる事になり、今までペットを飼ったことがない&アレルギー持ちの私には色んなサイトを通して「猫学習」しております。
ところで、メインブログも大変楽しませていただいておりますが、JAZZ中心の話題のこのブログも大変楽しみです。
私もJAZZが好きでしてmethenyは大好きなギタリストです。
私が彼の作品を初めて聞いたのははるか昔で「As Falls Wichitam, So Falls Wichita Falls 」でございました。
なかなか聞こえてこない楽曲に「あれ?」と思ったことを今でも新鮮に覚えています。
5月にセントルイスに来るので今から楽しみにしている私です。
これからの色々なJAZZのご紹介を楽しみにしております。
事後連絡で申し訳ないですが勝手にリンクさせていただいております。
失礼いたしました。
くまさん
コメントありがとうございます。
サイト拝見させていただきました。ミズーリにお住まいなんですね。私はミズーリ州には行ったことがないんですが(St.Louisにトランジットで寄ったくらい)、縁あってケンタッキー州へ何度も行ったので掲載されている写真を見てちょっとニンマリしてしまいました。
それにしても、ポーランドからですか…
色んなお話を聞かせていただきたいなんて勝手に思ってしまいました。ブログ拝見します。
Pat Methenyは、Lee’s Summitの出身だし、最初に出会ったアルバムが Wichita だったなんて何という偶然でしょうね。ミズーリの不思議です。
このブログは完全に趣味の世界ですが、かつて私の感じた音楽のことを伝えたくなって始めました。専門的な物言いでなく情景や情感をお伝えできればと思います。
ネコたちも含め、これからもよろしくお願いいたします。
アーティストに常に前進や変化を求めてしまうのは
リスナーとして優しさに欠けているのかもしれませんが、
Pat Metheny はそんな願望をさらっと叶えてくれる凄いミュージシャン
だと思います。
私のベストは「The Way Up / Pat Metheny Group (2005)」ですね。
「Orchestrion」にも期待してしまいます。
お宝写真の彼も爆発ヘアなのでしょうか・・・
そらみみさん
「The Way Up」リリース直後の日本公演を東京国際フォーラムで観ました。
約3時間、Guitar弾きっぱなし。休まないんですよ。超人ですね、あの人は。
こちらの方のブログに当日の Set List とレビューがあります。名演でした。
http://blog.excite.co.jp/ICELANDia1/1579301/
Methenyと撮った写真は(いずれ掲載します)、1993年にNYでJoshua Redmanのライブの後に一緒に写してもらったものです。もちろんあの髪型でした。
Cat’s-pawさん、こんばんは。ICELANDiaさんブログの2005.04.21/22
パット・メセニー東京公演のレビュー拝見しました!これは私の体力では聞く
だけでももたないかもしれないと思ってしまいました。
コメント欄の村治佳織の葉加瀬太郎目撃談には思わず爆笑!
お宝写真、Pat Metheny のニューアルバムとともに、期待しています。
そらみみさん
3時間、そうお思いになるでしょう。でも、飽きることなく過ぎました。だってダレる瞬間がないんですから。リンクのブログの方は音楽関係者なので、うまく表現されてましたが、まさにメンバーの集中力たるや凄まじいものでしたよ。
特に、Paul Wertico の後任である drummer、Antonio Sanchez は、初めて生で聴きましたが Metheny が惚れ込んだのが一発でわかりました。Wertico には悪いけど、レベルの違いを感じましたね。
抜き取られた2枚のCDの内、一枚は「Pat Metheny / Orchestrion」(2010.1.27)でした。
これは実はミュージシャンに限らず誰もがやってみたい事なのかも・・・と感じました。
音作りとしては「The Way Up」の延長線に見えますが、格段に進化しています。
もっとインパクトの強い作りをするのかと思っていましたが、非常に自制的、それでいて
全く飽きさせることがないのです。
聞くたびに発見のある一枚になりそうです。
そらみみさん
レスが遅くなりすみません。
Orchestrion 入手して聴きました。
私の印象ですが、Metheny Jazz のほぼ完成形と申し上げておきます。「Bright Size Life」の頃からの集大成というか、Geffenレーベルの一連のPopな作品群を経て Jazz guitarist を超えた孤高の境地と言いましょうか。
「Secret Story」のように何ヶ月も毎朝通勤中に聴いても飽きずにいられる要素もあり、「The Way Up」のように集中して鑑賞しても都度新たな発見がある部分もあり、まさに Metheny だけが到達した未踏の領域と言っても大げさではないです。
これ、真面目に研究対象として解明していく必要がありかもしれません。