明けましておめでとうございます。
今年は本格的に、でもあくまで趣味に走ってのご紹介をやっていきたいと思います。
本年最初は Weather Report です。最も思い入れのあるアーティストは? と訊かれたら迷わずに挙げられるのがこの人たちです。追々その他のアルバムもご紹介してまいります。
このバンド自体のことは、ここで説明するよりWikiあたり(多少端折り気味な説明文ではありますが)をご参照ください。元々、Wayne Shorter と Joe Zawinul という二人のユニットが始まりのこのバンドは、bassの Miroslav Vitous を加えた三人が前期の中心で、私は今でもこの頃の演奏がより優れていると思っています。しかし、Black Market(1976)以降は John Francis Anthony Pastorius III(Jaco Pastorius)が参加するようになったことで、ファン層を拡大させRockやBlues系のミュージシャンにも大きな影響を与えるスーパーグループになっていった感があります。
さて、本作はその Jaco の名声を決定的なものにしただけでなく、セールス的にも成功を収めた有名なアルバムです。なぜこの作品を取り上げたかというと、やはり Jaco の演奏に尽きます。3.の「Teen Town」はbassの主旋律が有名ですが、drumsも Jaco が叩いており、彼のドラミングは’81年の来日公演のオープニング曲(8:30)の際にも観ることができました。卓越した音楽性は当時の音楽界全体にbassのあり方を覆すほどのインパクトを与えたと言えます。
特に、1.「Birdland」のメロディラインの聴きやすさに隠れた様々な音楽的テクニックは、1曲で何倍も美味しいということを気づいてもらいたいものです。実は「Rumba Mamá」以降の後半の楽曲にこそ、このバンドの神髄が現れていることを知らない人が多いのです。
Josef Zawinul: Oberheim Polyphonic synthesizer, Arp 2600 synthesizer, Rhodes electric piano, acoustic piano, vocal, melodica, guitar, tabla
Wayne Shorter: Tenor and soprano saxophone
Jaco Pastorius: Bass, mandocello, vocals, drums, steel drums
Alex Acuña: Drums, congas, tom toms, handclap
Manolo Badrena: Tambourine, congas, vocal, timbales, percussion
1.Birdland Zawinul 5:57
2.A Remark You Made Zawinul 6:51
3.Teen Town Pastorius 2:51
4.Harlequin Shorter, Zawinul 3:59
5.Rumba Mamá Acuna, Acuna, Acuña, Badrena 2:11
6.Palladíum Shorter 4:46
7.The Juggler Zawinul 5:03
8.Havona Pastorius 6:01
ああ、やっと知っているアルバムが出てきました(笑)。素晴らしい食堂の開店にわくわくしています。あの頃はただ流れのままに聴いていただけで何も知らなかった事、こちらでお勉強させていただきます。Pat Methenyと撮ったお写真ですか!それ、家宝ですよ家宝!心底うらやましいです。
ちょっとつけたし(訂正?)やっと知っている→持っている(ただし実家の屋根裏で波打っているのは必至) でした。すっかり刺激されて、少しずつまたCDでコレクションしようかな と思う2010年です。チック・コリア↓は是非ゲイリー・バートン(でしたよね)とのアルバムの紹介・ご指導もお願い致します。蝶々が印象的なジャケットだったような。。。
シュール・リーさん
明けましておめでとうございます。
Weather Reportのこととなると私も落ち着いていられなくなるクチなので、極力抑えて今頃の登場にしました。
色々リクエストがありましたらお寄せください。読者の方がたとえお一人でも勝手に更新していく企画ですので、時々ご来店くださると嬉しゅうございます。
こちらでは既に横道ではないのですね。素敵なブログです。
毎日「更新されてないかな?」と覗いています。
WeatherReportは、知人から譲ってもらった「Mr.Gone」が、どうにもピンと
こないので数回しか聞かなかったのが理由でスルーしてきました。
紹介していただいたのを機会にBirdlandの本家を聞く決心をしました。
実は、この曲のカバーにもどうもピンとくるものがなかったのです。
で、本家はさらにピンときませんでした。この気分は何なのでしょう?
アルバムを通して心が動く演奏には巡りあえませんでした。んー残念・・・
今まで本家と思っていたBirdlandの演奏は別のだれかのものだったようです。
思い出しました!The Manhattan Transferのボーカルです。
数回では判らないのかもしれませんね。少し聞きこんでみます。
音楽の趣味というのは共通項があるようで、全く嗜好が異なっている事も多く
実に難しいですね。純粋に心に訴えかけるものだけに理屈ではないですから。
そらみみさん
お待ちしていました。
Birdlandについては、テーマ部のベースラインがまず凄いんです。よ〜く聴いてみてください。対位法的なテクニック。これが第一段階。
それから、キーボードのオーケストレーションで奏でられる分厚いサウンドは、実は当時では数千万円クラスの楽器が必要だったのです。
そんなことはどうでも、このアルバムが70年代に驚きを持って迎えられたのは事実なので、今のサウンドと単純に比較できないのです。
そらみみさんが疑問に思われたとしても、残念ながら当時と今との比較で説明することはできません。Manhattan Transfer のカバーも印象的ですが、WR的にはかなり斬新なアプローチとはいえ、私的には完璧な演奏と考えています。ただし、私も解釈については厳しい見方をしているつもりです。
すみません、音楽というのは解釈が難しいですね。
Cat’s-pawさん、こんばんは。
Amazonの宣伝メールに「The Very Best Of THE MANHATTAN TRANSFER」
発売のお知らせがあったので、思わず買ってしまいました。
もちろん、最初に「Birdland」から聴きましたよ!
驚きました、まるっきり Weather Report ではないですか。
そこまでやるのかよ!と言いたくなりました。
昔聴いたそれは、もっとポップな作りだった記憶がありました。
これは、もっとしっかり Weather Report の Birdland を聴かないと
いけないな、という思いを強くしました。
それにしても、The Manhattan Transfer はAMラジオでしか聴いたことが
なかったので、改めてCDの音で聴くとどの曲もずいぶんイメージが違って
聴こえました。
そらみみさん
マントラのヴァージョンでは、ラストのキーボードのカデンツァまで全部声でカバーしているでしょう。しつこいくらいです。
「Birdland」に感心されたのなら、後にリリースされた
Vocalese
をお奨めします。ありとあらゆる名曲を同じようにヤラカしています。
まぁ、この手は色モノということで。