Pat Metheny 80/81

前回の『Parallel Realities』から繋がるのはこの作品です。1980年録音ですが、Pat Metheny Group のアルバムではありません。

鍵盤奏者は居ない分、acoustic guitar によるストロークプレイがサウンドに厚みをもたらし、美しいシングルトーンのメロディも至高の響きに聞こえます。1.は Michael Brecker も熱演ながら Jack DeJohnette に関してはベストテイクと言えるほどの圧倒的なプレイを聴かせ、後半の Charlie Haden の bass に絡む Metheny の奏でる美しいメロディも聴きどころとなっています。フォーク調の旋律と前衛的な sax のソロとの見事な融合が、非常に高い位置でバランスされたナンバーが中心の Metheny ミュージックにおけるもう一つの金字塔と言えるでしょう。

一般的には、7. Every Day (I Thank You) の Brecker の演奏が大変評価されていますが、個人的には2.の表題曲と、4.Open、『Offramp』で発表された名曲「James」の原曲とも取れる最終曲が好きです。こうした楽曲のすべてに Metheny 色というか、彼らしいフィーリングが必ず強く漂い、絶対に彼の音楽であるというメッセージを込められるのが Pat Metheny なのだと思います。

Metheny とツーショットが叶った時のNYのライブは、本作の sax 奏者の一人である Dewey Redman の子息である Joshua Redman のバンドでした。ちなみに Dewey はフリージャズで名高い Ornette Coleman との共演で有名な人で、Joshua は Harvard 大学を卒業し弁護士資格も持っています。
誰にもマネすることのできない類い希な才能を持った、Metheny のようなアーティストと同時代を生きていることに感謝しています。

Pat Metheny (g)
Michael Brecker (ts)
Dewey Redman (ts)
Charlie Haden (b)
Jack DeJohnette (ds)

1. Two Folk Songs 20:53
2. 80/81 7:35
3. The Bat 6:06
4. Turnaround 7:06
5. Open 14:34
6. Pretty Scattered 7:03
7. Every Day (I Thank You) 13:24
8. Goin’ Ahead 3:53

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4件のコメント

  1. ぽーくまさんのオーケストリオン・コンサートのレビュー拝見しました!
    私はコンサートを見に行きませんが、気持ちだけはコンサート会場へ
    Cat’s-pawさん、シュールリーさんの報告にも期待してます!

  2. そらみみさん
    結局我々国内組3人は見に行けないということのようです。
    sur-lieさんのブログにもポストしましたが、別の形でオフ会を計画することにしましょう。
    その時が楽しみです。

  3. Cat’s-pawさん、そらみみさん、こんにちは。
    こちらのコメントに気付くのが遅れて遅いコメント失礼します。
    「国内組御三方」は残念ながらコンサートに行けないのですね。
    私のブログの内容が参考になればと思います。
    コンサート会場で見た聴いたオーケストリオン&メセニー。
    ブログにも書きましたが個人的にはグループの方が好みですが、メセニー自慢のオーケストリオン装置で聴くメセニーもいいかも知れません。
    こういうことをするミュージシャンってそうそうお目にかかれませんよね。
    オフ会、、いいですね。
    見ず知らずの私ですが、参加できることなら参加したいものです。

  4. ぽーくまさん
    全員見ず知らずです(笑)。
    簡単に実現するものではないと思いますが、とてもいい夢というか目標ができました。
    一緒に目指しましょう!
    てか、もっと参加希望者募集!
    願わくば今年中に何とかならないかなぁ・・・

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