Wayne Shorter Native Dancer

Wayne Shorter の最高傑作といえばこの作品です。おそらく本作を超えるものを発表することは今後ないと思います。

実は、Shorter も Hancock も Milton Nascimento の『追っかけ』に近い存在だったそうで、この共演はある意味で夢が実現した作品らしいです。各楽曲ともメインストリームのサウンドとはほど遠い、Brazilian Fusion ともいうべき性格のもので、 Nascimento のナチュラルな歌声と Shorter らの演奏がものの見事に融合した理想的な音楽領域を創り出しています。

ゴリゴリの Jazz を求めて日夜耳を肥やしていた少年時代に、この作品と出会いました。最初は「なんて軟弱でフヤけた音楽だろう」と思い、聴き直すまではかなり時間を置いた記憶があります。当時の私にはどう考えても洒落た高級リゾートのBGMくらいにしか捉えられず、実際二十歳を超えるまではブラジル音楽の良ささえ分かりませんでした。しかし、やがて極度な偏見から脱して幅広く音楽を受け止められるようになったきっかけを与えてくれたもこの作品でした。よく聴いてみると Shorter と Hancock がそこはかとなくブラジルの音楽を慕い、自分たちが持ち合わせようがないフィーリングを求めて彼らと共に探り出す旅を綴った行程のドキュメンタリーと捉えることもできるなと思ったのです。物見遊山的な、あるいは趣味の一環で録音したとばかり思っていたのが、ある日突然例えようもなく味わい深い作品に変わった典型的な一枚です。

Wayne Shorter (ss)
Herbie Hancock (p)
Wagner Tiso (el-p, org)
Jay Graydon (g)
Dave McDaniel (b)
Roberto Silva (ds)
Milton Nascimento (vo)

1. Ponta de Areira 5:18
2. Beauty and the Beast 5:05
3. Tarde 5:49
4. Miracle of the Fishes 4:49
5. Diana 3:04
6. From the Lonely Afternoon 3:16
7. Ana Maria 5:11
8. Lilia 7:03
9. Joanna’s Theme 4:18

全品送料無料キャンペーン延長中

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です