Ricky Peterson Nightwatch
このアルバムがリリースされた時(1990年)、国内盤のいわゆる「帯」にたった一言だけ書かれていた『ミネアポリスのもうひとつの才能』というコピーが、猛烈に想像力を刺激する起爆剤となって購入した代物です。Minneapolis がどうしたって?
この最初のひとつとは、いわずもがな Prince です。でも決してこのアルバムが Prince 的路線だというわけではなく、極めて contemporary な fusion であり見方によっては AOR とも言えるんですが、本作も見事に廃盤になってしまい再発を待っていた作品でした。
結論を申し上げると、再発しておりません。でも、人に貸しっぱなしなのか無くしたのかわかりませんがCDのインデックスケースはあるものの、肝心の中身が無い状態が15年ほど続いたため、2年前に amazon のマーケットプレイスで見つけた中古が $100 近い値付けだったにもかかわらず即決でポチッ。10日ほどで手元に届いた時の嬉しかったこと。早速聴いてみて間違いないのを確認したら、安心の余りぐったりしてしまいました。
本作は、Ricky Peterson という類い希なミュージシャンを Tommy LiPuma というproducerがその魅力をたっぷり詰め込もうと努力したが、結果的にセールスには結びつきませんでしたごめんなさいというアルバムです。
私が引きつけられて止まないのは、序盤のインストゥルメンタルの部分で、ここでのリズム隊のタッチはシーケンサーとは別次元でカッコいいグルーヴを生み出しており、そこに Peterson の hammond や piano の絶妙なメロディが絡んで見事なオトナの音にしてくれています。3曲目以降は1曲おきに、Bill LaBounty らのナンバーを伸びのある少しだけ鼻にかかった vocal で歌いまくり、まるで AOR アルバムのような内容にしているのですが、この歌声がまた並大抵のうまさではないため、次作以降も必ず歌ものが目玉になる構成になっていったのでした。
こうも継続的に売れないアルバムを好むのは個人的な趣向としか言いいようがないわけで、こうして果たして入手できるのか不明な作品をご紹介しながら、それでも聴いてもらえれば必ずやワカってもらえるはずと信じて懲りずに続けていく覚悟でございます。
Ricky Peterson (key, vo)
Paul Peterson (g)
Jimmy Behringer (g)
Oliver Lieber (g)
Levi Seacer (g)
Robben Ford (g)
John Patitucci (b)
Shaun LeBelle (b)
Vinnie Colaiuta (ds)
Gordy Knudtson (ds)
Don Alias (per)
Brandon Fields (as)
Larry Williams (sax)
Bob Malach (sax)
Kenny Garrett (sax)
Gary Grant (tp)
Jerry Hey (tp)
Bill Reichenbach (tb)
Patty Peterson (vo)
Margaret Cox (vo)
Billy Franze (vo)
J.D.Steele (vo)
Jevetta Steele (vo)
Jearyln Steele Battle (vo)
Fred Steele (vo)
1.One Never Knows 4:02
2.Night Watch 5:47
3.Livin’ It Up 3:44
4.High Rise Drifter 3:42
5.Look Who’s Lonely Now 4:20
6.Take A Chance 4:12
7.Put Your Faith In Me 4:37
8.The Crazed Weazel 3:59
9.Take My Heart Away 5:44
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