星になったクロ

実家のネコ、クロが逝きました。たぶん11歳。

15年以上いたベルというワンコも数年前に亡くなっており、母にとっては身近な心の拠りどころだったので残念です。

ひと月ほど前に急に食べなくなり、かかりつけの獣医さんから腎不全のようだ、と言われたそうです。この1ヶ月は点滴を受けただけで、食べ物も水もほとんど取っていなかったということです。

 

半外ネコだったクロは、私としては気が付いたら実家に居た、という印象でした。昼間の時間は外で過ごし、夕方戻ってきて母の布団でずっと眠り早朝に用を足すために母を起こしてまた外に出掛ける、そんなネコです。あまり自己主張をしたりせず(ボギーと真逆)、たまに帰省した時も『知らない人がいてイヤだなあ』とつぶやきながら仕方なく外に出ていくのを見て、軽い罪悪感を覚えたものでした。それでも冬場は寒いので、トイレタイム以外は昼間も掘り炬燵の中で寝ていることが多く、頻繁に訪れる身内や母の友人たちもクロの控えめな性格を尊重してか無理にかまったりしないでいてくれたようです。

食が細く、台所の入り口にカリカリを置いておいても1/3くらい食べたらもう口をつけないような感じで、そこに新たに足してあげると時間を置いてまた同じくらい食べる、という程度。古くなるので翌日には入れ替えるの繰り返しだったみたいです。それでも外で誰かにもらっている気配はないのでクロにとっては十分だったのでしょう。

同じような半外ネコたちが数ヶ月おきにクロの気を引こうと庭に来るのですが、全然相手にしないため結局来なくなってしまうなんてこともありました。母が避妊手術やワクチン接種をさせていたので大きな病気もせずにいましたが、FIVのキャリアということで多少は心配でした。外で病気のネコと何かあったら発症する可能性は高いですから。

8年間くらいだったでしょうか。とても穏やかな時を過ごせたのではないかと思います。母のところへ身を寄せなければどうなっていたでしょう。クロが「ここに来てよかった」と思ってくれていたら、それだけでいいです。

Kuro

 

金と銀のオッドアイ

6件のコメント

  1. あぁ、悲しいお知らせ・・・。クロちゃんのご冥福をお祈り致します。
    でも優しいお母様の元で幸せな猫生をおくれたようで良かったです。
    お母様は今とても寂しいでしょうけれど・・・
    またひょっこりとクロちゃんのように素敵なご縁があるかもですね。

  2. お別れは悲しく辛いものですね・・・
    お写真のクロちゃんがとっても良い表情、
    お母様や御友人方に囲まれて穏やかな幸せな猫生だったことでしょう。
    皆さまも書いておられるように、お母様は今とてもお辛いと思いますけれど、
    時間薬という言葉もございます。
    クロちゃんとの思い出がお母様を癒してくれることを願います。

  3. Jill Miaさん
    クロを知る友人たちから沢山慰めの言葉をもらったようです。
    ところが、同じ日に仲の良い友人と向かいの家のご主人が亡くなってしまい、葬儀やら何やらバタバタだったらしいです。

  4. 寒しじみさん
    ツイートを読ませていただいています。
    福島にお住まいの方の戸惑いや苦悩は想像することしかできません。
    時間薬を処方する前の段階でしょう。

  5. 幸せそうなお顔のクロちゃんですね。
    約20年間にわたり前半は私の、後半は母の守り神のようにそばにいてくれた我が家の黒猫を思い出します。
    姉の家にも黒猫がおり、昨年今頃彼女も旅立ちました。
    お母様のお気持ちを思うとおかけする言葉も見つかりません。ご自愛ください。
    全く関係ない事で申し訳ないのですが、クロちゃんの胸元に光っているお魚キーホルダー(?)、何十年も前に亡くなったとてもかわいがってくれた方にもらったものにそっくりで驚きました。以前のクロちゃんのお写真で気付かなかったみたいです。
    いろいろな思いがこみ上げてきてモニターのクロちゃんがどんどんにじんでしまいます。

  6. namiさん
    魚のキーホルダーはこの時しか見たことないので無くしちゃったんではないでしょうか。昔ありましたよね、クネクネ曲がるヤツ。
    やっぱり黒猫は長生きなんですね。
    外ネコでなければ・・・

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