ハナとの出会い

なんだかあっという間でした。ハナがもう5歳だなんて。

ハナの生まれた背景は結構波乱に富んでいます。彼のお母さんは沖縄のネコで、元々はノラだったそうです。そこから保護した飼い主さんの事情で静岡に来ます。そこでお父さんネコに出会い、ハナたちが生まれたのだそうです。私たちは飼い主さんがなぜか新潟にいる時に里親の話をいただき、しばらく経って川崎のとあるご友人のお宅で対面することになりました。そのお宅は新しいマンションで、お邪魔すると大人のネコを含めて10匹近くが想像以上にノビノビと部屋を駆け回っていました。大人の中には見事な黒ネコもいて、ムチャクチャ格好よかったのを覚えています。子ネコは6匹くらいで、ほぼ全員が容姿端麗という感じでした。

たぶん誰でも一発で「この子か、この子!」と指名しそうな子たちはすでに里親が決まっているか、ご友人が手放したくない子で、それ以外の子たちの中から見つけることに。すると外見も顔つきもそっくりなサバトラの2匹が近くまで来ました。そのうちの1匹が私たちのそばに寄ってきてこちらの顔を見上げたのでした。

「この子にしよう」

もう1匹はもう少し顔の模様がすっきりした子で、その子も十分愛らしかったのですが近くへ来てくれた子に決めました。それがハナでした。子ネコはみんな可愛いものです。でもこの出会いは格別で、ハナとの出会いがなければボギーの里親になることもなかったかもしれません。改めてモモコが来た日のことや育て始めた頃のことを思い出しました。

家に来てからのハナはそれなりに大変でしたが、私たちが驚いたのはモモコが自然に迎え入れてくれたことでした。手取り足取りというか本当に自分の弟が出来たように面倒をみている感じでした。その時すでにモモコは5歳だったわけで、ハナが飛びついてしつこくしても、「ほれほれ、おとなしくするんやで」と言っているかのように穏やかになだめてくれました。モモコが優しいネコなんだと確信した時でしたね。ある意味過保護に育ったハナは文字通りのお坊ちゃんで、それを許したのもモモコだったし、モモコはいつもハナのことを心配して気にかけていたのでした。

4歳になるまでプリンス・ハナでいましたが、1年前にボギーがやって来て生活が一変します。すべてに渡って自分優先だったことが突然現れたチビネコにさらわれてしまい、ショックだったに違いありません。エントリにあるように1ヶ月以上はふて腐れて押し入れに籠もったり、やっかみ半分でボギーを無視していました。正直困りましたが、その中でもモモコはハナの時ほどではないにしろ、ボギーのそばで世話を焼いていたようです。モモコは私たちが昼間居ない時におそらく飼い主の代わりになっていたのだと思います。ハナはそれを面白くないと愚痴を言いながらも見ていたんでしょう。そのうちにお兄ちゃんをやらないといけないことを悟り、最初は渋々ながら引き受けていったんだと考えています。

今でもボギーのしつこさに困惑するハナですが、皆が家族として暮らしていることをちゃんと分かってくれているのは確かだし、立場は少し変わったけれどこれからも我が家の「プリンス」でいて欲しいと思います。誕生日おめでとう、ハナ。

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4件のコメント

  1. 誕生日おめでとうハナちゃん。
    紆余曲折乗り越えオトナになるのですねぇ。
    ちっちゃいハナちゃんかわいい!!
    めざせ21歳の缶詰初めて見ました!いいですね、探してみます♪

  2. namiさん
    ありがとうございます。
    今思えば、あの時の黒ネコ(おじさんにあたるとか)の格好よさは、現在のハナのしなやかさに通じるものがあり、まるで黒ヒョウのような感じと言うんでしょうか、ムダのないカラダと動きをしていてそういうものも受け継いだみたいです。そんなことも甘やかす理由になったかも。
    とにかくボギーが来て、否が応でもオトナとして振る舞わざるを得なくなりました。

  3. 遅れてゴメンね。ハナちゃん、お誕生日おめでとう!
    元気にお誕生日を迎えられるのは飼い主冥利に尽きます(笑)
    いろんな偶然が重なり合って、出合えたご縁ですもんね。
    ハナちゃんの今後の成長(ボギーとの絡みとも言うかな…笑)が楽しみです。

  4. かえるさん
    どうもありがとうございます。
    まだ成長の余地は全然あるお坊ちゃんですので、ボギーに鍛えられて意外と思慮深いネコになっていくかもしれませんね。

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