Major League Baseball

Marinersファンです。Ichiroの変化を2001年からずっと追いかけています。

日本プロ野球はほとんど観ませんが、メジャーリーグ(MLB)は1970年代から観ています。なぜプロ野球を観ないかというと、応援の笛太鼓がイヤだからです。単純にそれだけであって、それがなくなれば観ると思います。我が国の野球人気を低迷させている諸悪の根源です。打球音やグラブの捕球音が聞こえませんから。何しろあの騒ぎがイヤでしょうがありません。スポーツニュースなどあの音がするだけでチャンネルを替えます。100%絶対に必要のない雑音です。だから興味があってもここ30年は観ていません。

私がMLBを見始めた頃のスターは、Pete Roseだったり、Mike Schmidtだったり、Steve Carltonだったりでした。でも分からない人には野球は退屈なスポーツです。サッカーと違って攻守が切り替わる毎にブレークが入りますし、投手や打者によってはやたらと準備に時間がかかる人もいるので「とっととやれ」という瞬間が多いことも事実です。だけど笛太鼓の音がしない野球の楽しさはそういんぢゃないんですよね。

鉄人として名高いCal Ripken Jr.が語っているように、例えばショートストップでの守備について、

1.現在の自陣の守備体型はどのような布陣か? また気候条件はどんなか?
2.今日の自陣の投手の精神状態、及び出来はどうか?
3.投手の能力、クセ、バッターボックスの打者及び走者への影響力はどうか?
4.今日のグラウンドの状態はどうか?
5.捕手は何処を見て、どんなサインを出すか?
6.このカウントで相手ベンチはどんなサインを送るか? サードコーチに動きはあるか?
7.このカウントで打者はどんな球を狙ってくるか、または過去どんな打撃をしたか?
8.自分に打球が飛んだ時に今の攻撃体型では何が最善の動きになるか?
9.打球をうまく処理できなかった時に自分はどのように動くべきか?
10.他の野手が打球を捌いた時の可能性は? その時の自分の役割は何か?

これらの可能性について、一球ごとに全神経を集中させて守備に着いていると言います。つまり、プレー中の集中力はこういったものに費やされているわけです。なおかつ彼らはこうしたプレー1つ1つが仕事ですからミスは許されません。飛んでくるのは鉄の塊に近いボールです。少しの気の緩みが大きな、選手としての将来を奪ってしまい兼ねないケガに繋がりますし、自身のポジションを虎視眈々と狙っている味方選手は「ケガしろ」と思っているといっても過言ではありません。1つのケガですべて終わってしまう選手がいかに多いことか。

メジャーリーグは米国野球の頂点であり、その下にはAAA(トリプルA)、AA(ダブルA)、A(シングルA)、ルーキーリーグという階層が存在します。シーズン後に行われるドラフトによって、30球団から順番に一巡目1位から指名され、それぞれ50位まで毎年約1,500人の新人がメジャーを目指して野球組織の一員になっていきます。メジャーに上がるには既にいる途方もない数の競争相手を勝ち抜いて、今現在スターとして活躍している選手を引きずり下ろし、やっと手に入れることのできる地位なのです。中米の貧しい子供たちが陽の目を見るためには学問を究めるか、スポーツでプロになるかしか方法はありません。そのために壮絶な競争に勝ち抜かなければ残れないのです。だから観ていて面白いのです。

かつて、野球とサッカーを比べて野球は世界的なスポーツではないからサッカーの方がエライみたいな論争をしていた愚か者が居ましたが、そういった比較をしている時点でスポーツというものを勘違いしているわけで、好きなものをやったり観たりして楽しむことが目的なのです。人の趣味に干渉するより自分の楽しみに集中すればいいのです。

今のところ今シーズンのMarinersは一味違う感触を得ました。Ichiroが本当のリーダーとして、人間としても大きく成長してくれるシーズンになる予感がします。

2件のコメント

  1. 私は野茂投手がドジャースに行った時から見るようになりました。
    彼がオールスターに選ばれて出たとき、子どもたちとハイタッチをしている笑顔を見て、メジャーリーグっていいなと思いましたっけ。
    確か彼が言ってたのですが、球場で一番いい席はマウンドだと。そこからホームランが飛ぶのを見るのは、たとえ自分が打たれた場合でも、野球の醍醐味を感じるみたいなことを(うろ覚えですが)。この人、本当に野球が好きなんだと思いました。
    イチローの1年目はできる限り衛星やMLBのHPで追っかけました。
    日本の野球は見ません。一番嫌いなのが、始球式に芸能人が出てくることです。野球の野の字も知らないようなアイドルが出てくると、ああ、日本ってこんなレベルかと思わされるのです。応援の笛太鼓と同じくらいイヤですね。

  2. 伽美さん
    ウチの奥さんはその昔「多摩川ギャル」だったんですが、河川敷のそばにあるおでん屋さんの2階に下宿していた同級生と一緒によく練習を観ていたそうです。例の長嶋伝説のあるおでん屋。
    史上最強の5番打者、柳田さんや投手の新浦さんなどに練習後高級車で後楽園球場まで乗せてもらったという経験の持ち主です。
    よって、メジャーリーグを観ていてもプレーの詳細が理解できるため、一緒にTV観戦していてもストレスが溜まりません。「今の返球はショートの判断が遅いね」とか言うし。その日の投手の調子なども話が伝わるので、ベースボール観戦は我が家の立派な娯楽です。

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